コラム

永久脱毛による処理は体に悪いの?

永久脱毛は身体に悪い

永久脱毛をしてみたいと考えている人でも、副作用については心配でしょう。

永久脱毛によって脱毛できても肌を傷めてしまったのでは満足できません。

永久脱毛ができればムダ毛の処理から解放されることになりますが、仕組みやデメリットもしっかり理解して脱毛を始めることが大切です。

そこで、永久脱毛について、その脱毛の仕組みとデメリット、そしてそのデメリットに対する解決策をご紹介します。

合わせて、敏感肌の人の対処法やレーザー脱毛で使われるレーザーについてもお伝えします。

これから永久脱毛しようとしている人は必見です。

永久脱毛の仕組みは?

永久脱毛をする場合は、まずその仕組みを理解しておくことが大切です。

永久脱毛というと、脱毛処理したら2度と毛が生えてこなくなると思っている人も多いでしょうが、一定の減耗率を満たせば永久脱毛と呼んでよいことになっていますので、必ずしも完全に永久脱毛できるわけではありません。

しかし、永久脱毛以外の方法よりは大きな脱毛効果が期待できるでしょう。

永久脱毛する方法はいくつかありますが、標準的な方法としてはクリニックで行うレーザー脱毛ですので、レーザー脱毛の仕組みについてお伝えします。

レーザー脱毛とは、毛のメラニン色素に反応するレーザー光を照射して脱毛する方法です。

皮膚表面からレーザーを当てることでメラニン色素が反応し、毛が熱せられます。

その熱は周囲に広がってやがて毛乳頭を破壊します。

毛乳頭には毛をつくり出す毛母細胞に栄養を届けるという役割がありますが、その毛乳頭が破壊されることで毛母細胞が毛をつくり出すことができなくなり、その結果毛が生えてこなくなるというのが、レーザーによる永久脱毛の仕組みです。

ただし、1回レーザーを照射すれば完全に脱毛が維持できるようになるわけではありません。何度も照射することで徐々にムダ毛などがなくなっていきます。

そのため、レーザーによる永久脱毛をする場合は、何度もクリニックに通うことになるでしょう。

また、体毛には生え変わるサイクルがあり、体毛の種類によってそのサイクルは違います。効果的なレーザー治療をするためには、毛が生え変わるタイミングに合わせて脱毛処理を行うのがよいとされています。その他にも永久脱毛の方法はありますが、基本的には毛乳頭などを破壊し毛母細胞の機能を無力化することで毛が生えることをなくし、脱毛するという仕組みは同じです。

脱毛のデメリット

永久脱毛などの脱毛には、手入れがいらなくなったり見た目がよくなったりといったメリットがありますが、多少なりとも身体に悪い影響を与えるなどのデメリットもあります。

そこで、永久脱毛のデメリットを7つお伝えします。

1つ目は費用と時間がかかることです。永久脱毛をする場合は、それなりの資金を投入し長い時間をかけて通うことになる覚悟をする必要があるでしょう。

2つ目は脱毛に成功すると毛が生えた状態に戻せなくなることです。

永久脱毛を望んだのだからその状態はメリットだと感じるかもしれませんが、状況が変わって体毛をはやしたいと思っても元に戻すことはできません。

3つ目は永久脱毛に通っている期間は日焼けを避ける必要があるなど行動が制限されることです。

4つ目はわき毛脱毛を行った場合限定のデメリットですが、わき汗が多くなったと感じるケースがあることです。

実際に発汗量が増加しているかどうか、脱毛と発汗量の因果関係は証明されていないようですが、毛がなくなったことによって発汗した汗がそのまま皮膚を流れることになり、それが、わき汗が増えたと感じる原因だともいわれています。

5つ目は乾燥肌になる可能性があることです。乾燥肌は身体に悪い影響が出る可能性があります。皮脂は毛穴の中にある皮脂腺から出ます。

この皮脂は体内から分泌されるクリームのようなもので保湿効果があります。

脱毛によって皮脂が毛を伝って広がることができなくなってしまい、保湿効果が減少して乾燥肌になることがあるのです。

6つ目は毛嚢炎ができることがあることです。

レーザー脱毛を行ううちに、毛穴が炎症する可能性があります。毛嚢炎とは毛穴が炎症を起こしてしまいニキビのような症状になることです。身体に悪い影響があるデメリットの1つといえます。

7つ目は色素沈着が生じるリスクがあることです。

レーザー脱毛などによって肌が火傷したり軽い炎症を起こしたりすると、その部分が治っていく過程でメラニン色素が過剰に生成されることがあります。

それが肌に黒く残り色素沈着になってしまうのです。

解決法は?

永久脱毛によるデメリットを7つご紹介しましたが、解決策はあるのでしょうか?

完全に解決することは難しいとしても、デメリットを軽減できる可能性はあります。

まず1つ目のデメリットである費用と時間がかかる点についてです。

この点は解決が難しいですが、複数のクリニックを訪ねて相談し信頼できるクリニックを選びだすことで、途中でやめてしまうリスクを減らすことがポイントです。

コストパフォーマンスが最悪になるのは途中でやめることですので、それを避けることが大切です。

2つ目の毛を生やしたくなっても生えてこなくなるデメリットですが、この点については、脱毛する前にしっかり将来の可能性を考えておくことがポイントです。

ヒゲやまゆ毛などは将来気が変わる可能性もありますので多めに残す方がよいでしょう。

3つ目は永久脱毛の処置期間中は行動が制限されることです。

海水浴に行くのはさすがに我慢した方がよいでしょうが、UVクリームなどを塗ることで行動制限を少なく抑えることは可能です。

ただし勝手に判断するのではなく脱毛しているクリニックと相談して決めるようにしましょう。

4つ目のわき汗が多くなったと感じるデメリットについての対策は、最初からすべてのわき毛を脱毛するのではなく、まず半分だけ間引くように脱毛を行い、様子を見ることです。

どの程度の変化が起こるのかを確認し、耐えられそうであればすべてのわき毛を脱毛する決断をすればよいでしょう。

5つ目の乾燥肌になるデメリットへの対策は、細い毛を残して脱毛することです。

目立つムダ毛だけ脱毛し乾燥を防ぐ機能がある細い毛は残すことで脱毛効果と保湿機能の両方が得られやすくなるでしょう。

6つ目の毛嚢炎は清潔を保つことが対策になります。

7つ目の色素沈着の対策は、肌が赤くなっているときに日に当てないことがポイントです。

必ずしも身体に悪いとはいいきれませんが、色素沈着は避けたいと考えている人が多いでしょう。

敏感肌の人の対処法

レーザー脱毛による永久脱毛は、施術の際、どうしても肌に負担をかけることになります。理由は毛根の黒い部分を熱処理することになるからです。

そのため、敏感肌の人や肌が弱い人の場合は注意が必要です。

もちろん、レーザー脱毛はクリニックで行うことになりますので専門知識を持った医師が対応しますから、基本的には問題は起こらないと考えてよいしょう。

また、肌に負担はかかりますが、放射線のように人体に害があるものを照射するわけではありません。

そのため、アトピーやアレルギー体質であってもレーザー脱毛は可能だといわれています。

ただし、敏感肌やアトピー、アレルギーがあるという場合は、治療を始める前に医師に伝え、治療法の相談をしっかりしておくことが大切になります。

肌が弱いなどの状況を医師と共有しておかないと、脱毛後に肌が白斑になったりケロイドになったりする可能性があります。

白斑とは、メラニン色素が部分的になくなってしまいその部分だけ真っ白な肌になることです。

また、ケロイドとは傷ついた肌がもとの状態に戻らずに盛り上がってしまう現象です。

レーザー脱毛の処理に問題がなくても、体質によってそういったことが発生するケースがありますので、そういった傾向がある自覚を持っている人は、クリニックの最初の問診でしっかり伝えておく必要があるでしょう。

レーザー脱毛を行う医師も最初から知っていれば、かなり低めの熱量でレーザーを照射するなどの対策がとれるようになります。

一般的な回数よりも多くの回数が必要になりますが、一生消えない傷が残ることを考えれば苦にならないでしょう。

また、敏感肌の人は、レーザー脱毛時の火傷のリスクも考えられます。

レーザーで熱する関係上、火傷や炎症のリスクをゼロにすることはできません。

脱毛を行っている期間中はしっかり水分を摂取して保湿を心がけることが有効な対策となるでしょう。

紫外線とレーザーの違いとは?

レーザー脱毛による永久脱毛方法の主役であるレーザーは光だということは知っていても、それ以上のことはよくわからないという人は多いでしょう。

なかには身体に悪いものかもしれないと考えている人もいるのではないでしょうか。

そこで、レーザーの光の特性などについてご紹介します。

まず、光を考える場合、目に見える可視光線と目に見えない光線があることを知っておく必要があります。

可視光線は赤から紫までのいわゆる7色で、可視光の赤よりも長い周波数の光が赤外線、可視光の紫よりも短い周波数の光が紫外線です。

赤外線の特徴としては、熱的な作用を及ぼすことがあげられます。

一方、紫外線は殺菌作用や日焼けなどの化学変化作用が大きいことが特徴です。

人体への影響を考えた場合、日焼けなどの化学変化を起こさせる特徴がある紫外線の方が身体に悪いと考えられています。

また、紫外線は皮膚がんの原因になるともいわれています。

では、レーザー脱毛で使われる光は何なのでしょう?

医療用レーザー脱毛で使われるレーザーの波長は赤外線です。

そのため、皮膚がんになるなどの心配は無用だといわれています。

ただし、赤外線であるため熱処理は行われます。医療レーザーは単一の波長の光を増幅して、それを皮膚に照射することによって脱毛を行います。

そのときに皮下の毛の黒いメラニン色素がターゲットとなるのです。

単一の波長の光であるためメラニン色素のみに作用し、それ以外の部分は直接熱が発生することはないという特徴があります。

しかし、熱せられた部分は、周辺の皮膚や細胞と隣接していますので、周辺が熱の影響をまったく受けないというわけにいきません。

そのため、火傷や炎症などが発生するリスクはあります。

永久脱毛は、経験豊富な施術者がいるクリニックを選んで行うとよいでしょう。



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